炭水化物のコントロールが排卵障害・子宮内膜症を防ぐ

白米・パン・うどん・パスタなどの炭水化物は、私たちが生命活動を維持していくためには絶対に必要なものです。また、妊娠するためにも、妊娠した後も必須の栄養素ですから、しっかりと摂取しないとなりません。

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でも、炭水化物は諸刃の剣という部分があって、摂り方によっては肥満の原因にもなりますし、何と
排卵障害や子宮内膜症にも影響
してしまうんです!

この記事では、妊活中の炭水化物のコントロールをどうしたら良いのか?について書いていきたいと思います。

炭水化物のポイントは「血糖値の急上昇」

炭水化物のコントロールしなければいけない理由は、妊娠するために「血糖値の急上昇」を抑えなければならないからなんです。

血糖値とは?

「血糖値」というのは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のこと。

0-23私たちが白米などの炭水化物を食べると、体内でブドウ糖と言う物質に変換されます。このブドウ糖は、小腸から血液中に摂りこまれ、血液によって体内各所に運ばれます。

そして、筋肉を動かすためのエネルギーとして使われたり、余ったものは肝臓でグリコーゲンとして蓄えられたりします。

食後に血糖値が急上昇すると、妊娠に悪影響

食後は、小腸からブドウ糖が血液中に血液中に摂りこまれるので「血糖値」は上昇します。そして、しばらくすると、体内の筋肉などの各細胞でブドウ糖が使われるために「血糖値」は低下していきます。

炭水化物を急激に、大量に摂取してしまうと、この「血糖値」の上昇が急激になってしまい、その結果妊娠に悪影響が出てしまうのです。





血糖値の急上昇が妊娠に影響する原因は「インスリン」

さて、ではどうして、血糖値の急上昇が妊娠に悪影響を与えるのでしょうか。前段に書いた「血糖値」について、もう少し詳しく書いてみます。

血糖値が上がるメカニズム

血糖値が上昇すると、内臓の1つである「すい臓」が「インスリン」というホルモンを出します。

このインスリンが分泌されると、ブドウ糖が細胞に取り込まれてエネルギーになったり、余ったものは肝臓などでグリコーゲンや中性脂肪として貯蔵されます。

0-11しばらくして血糖値が下がると、今度は、すい臓からグルカゴンというホルモンが分泌されます。

そうすると、肝臓が蓄えていたグリコーゲンを、ブドウ糖に変えて血液中に放出します。

すると、大脳に「空腹」だという情報が伝わって、私たちは「お腹すいた~!」って状態になるわけです。

インスリンの大量分泌が妊娠に悪影響をもたらす

この一連の流れの中の最初のところ・・・「インスリン」というホルモンが分泌される部分なんですが・・・実は、この「インスリン」が大量分泌されすぎると、妊娠に悪影響が出てしまうのです。

インスリンが大量分泌されると妊娠に影響する理由

炭水化物を食べ過ぎると太るのはなぜ?

炭水化物を急激に、大量に摂取すると、血糖値が急上昇します。

0-67そうすると、体がブドウ糖をエネルギーとして処理しきれません。それで、あまったブドウ糖の一部をを中性脂肪という形で体内に貯めこんでしまうので、太ります。体重管理についてはコチラに書いてますが、太りすぎは妊娠には好ましくないですね。

太るよりも深刻な「血糖値」の問題

ただ、それよりも深刻なのは、血糖値の急上昇で、すい臓が大量のインスリンを分泌してしまうことなんです。

インスリン抵抗性って何?

インスリンというのは、ブドウ糖を体内の細胞に取り込ませ、血糖値を下げてくれるホルモンです。しかし、インスリンの大量分泌されるという状態が何回も繰り返されると、インスリンの効き目が悪くなってしまうんです。

そうなると、血糖値を下げるのに多量インスリンが必要になってしまいますね。この状態をインスリン抵抗性と言います。

インスリン抵抗性には多くのリスクがある

この状態になると、多嚢胞性卵巣症候群による排卵障害、子宮内膜症といった不妊原因をますます進行させる、もしくはその原因になってしまうと言われているんです。

0-22また、この状態を繰り返すと、糖質の多い食品を少し食べただけでもインスリンを大量分泌するようになって、血糖値がコントロールできなくなってしまう「低血糖症」という症状になってしまいます。

低血糖は、不眠・イライラ・疲れが取れない・頭痛・めまいなど精神面への影響が大きいので、妊娠にも良い影響はないですね。

どんな時に、血糖値が急上昇するのか?

さて、そうなると血糖値の急上昇を防ぐことが必要なわけですが、一体、どんな時に血糖値は急上昇するのでしょうか。

0-16血糖値が急上昇するのは、炭水化物や糖類を短時間に、大量に摂取した時です。例えば、

  • ご飯・パン・うどんを良く噛まずに短時間で食べてしまう
  • 空腹時にスイーツをたくさん食べてしまう
  • 朝ごはんを食べず、空腹状態が長く続いた後に昼食を食べる

といったケースがよくあるパターンのようですね。





炭水化物による血糖値の上昇を、上手にコントロールする方法

さて、ここまで、炭水化物の摂り方ひとつで、血糖値の急上昇⇒インスリンの大量分泌という状況になり、それが、排卵障害や子宮内膜症、イライラ・不眠症などメンタルに影響するという話を書きました。

では、どんな改善策をとれば良いでしょうか?

0-04まず、何よりも消化に時間をかけるということが基本になります。そのためには、

  1. 良く噛んで食べる、急いで食べない
  2. 白米よりも、玄米・雑穀を食べる
  3. 食べる順番を工夫する

といった対処策があります。

血糖値の急上昇を防ぐためには、「ゆっくり吸収」が基本

1番目の「良く噛んで食べる」は、誰にでも、すぐに実行できることです。

血糖値が急上昇するのは、炭水化物を一度に大量に食べ、そのために、炭水化物が消化されて変化した「ブドウ糖が」が、急激に体内に取り込まれたためです。ですから、まずは、炭水化物を、「短時間に大量に」食べないことが基本

昔の人が伝えていた、「良く噛んで食べなさい」は、とても理にかなった食べ方だったのかもしれませんね。

玄米・雑穀が、血糖値の急上昇を抑える

2番目の「白米よりも、玄米・雑穀を食べる」についてですが、これはパンであれば、「白パンよりも胚芽小麦・ライ麦で作られたパンを食べる」ということになります。

0-19穀物は、外皮・胚芽・内胚乳(でんぷん質)から出来ていて、通常、食べやすくするために、外皮と胚芽を取り除きます。白米や、白パンの原料になる小麦粉は、こんな風に作られていくわけです。

この白米や小麦粉は、美味しいのですが、体内への吸収も早くて、その分急激な血糖値の上昇を招いてしまいます。

一方で、胚芽が残っている玄米や雑穀、胚芽小麦やライ麦で作られたパンを食べれば、食物繊維やビタミンも同時に吸収されるので、炭水化物の消化に時間がかかって、血糖値の急上昇を抑えられるというわけです。

食べる順番を工夫するだけで痩せる?

0-10また、3番目の「食べる順番を工夫する」というのは、ご飯を食べる時には、
野菜などの食物繊維 ⇒ 肉魚などのタンパク質 ⇒ 炭水化物
といった順に食べることです。

炭水化物を最初に食べると、血糖値が急激に上がってしまうのですが、炭水化物よりも先に、食物繊維やタンパク質を食べることで、炭水化物の消化に時間をかけ、糖の吸収を抑えることができます。(この方法は、最近、テレビのダイエット番組でも触れられることが多いようです。)

もちろん、食後のスイーツを控えることで糖の吸収を抑えることも忘れないでください。


なお、血糖値のコントロールに好影響がある妊活サプリも発売さています。
興味のある人は、次の記事を読んでみてください。


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